2018年11月6日火曜日

僕は枕

僕は枕      詠み人知らず 僕は枕 低反発という最先端の枕 人に安眠を与えるため 人に安らぎを与えるため 人に幸せを与えるため 僕は作られたのさ 僕は枕 それもただの枕ではない低反発枕 この枕で寝ればたちまちぐっすり この枕で寝れば朝までぐっすり 人の疲れを癒やすため 僕は作られたのさ しかし僕は既に枕ではなくなった 頭の代わりには奴のケツが乗せられる 奴の薄汚れたケツがダイレクトに触れる 高熱を発するケツで焦がされ蒸され そして時折刺激的ガスがこの枕を襲う 枕の中身は殺傷能力の高いガスで充満 さらに奴のケツから強酸性の液体までが投入 あらゆるものを溶かし去り あらゆるものに穴を開けるという 信じられないくらい刺激的な奴の恐怖の液が 枕の中に満ちあふれている 僕は枕 しかしそれは過去の話 この枕で寝た者で生きている者はいない この枕で寝れば即死状態 大量殺戮兵器と化した枕 茶色くなってズタボロになった枕 将来にわたって永遠に使うことのできなくなった枕 半径100m以内には死体が転がる枕 得体の知れないガスを常時噴出する枕 危険すぎて捨てることさえできない枕 この枕を誰が使うというのであろうか それは誰も知らない ブログランキング・にほんブログ村へ
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