汚いのは奴のケツ

牛車に乗ってえっちらおっちら由布島に。乗るとオヤジが、この牛はすばるという雌牛で、この島で生まれ育ったんだけれど、ここの牛は叩いたり鞭で打ったりしない教育をしているからよく懐くし、その子も大人しい。だからお尻も傷がなくてキレイ。奴は水牛と違って傷だらけでスゲエ汚いけどな。そもそも水牛というのは暴れると手を付けられないんだけれども、ここの水牛はそういう方針で、それでも人間の言うことをちゃんと聞くから、他の島からもどうやって育てているのか時間がかかっても是非教えて欲しいと言われると言うことを延々聞かされた。三線とかしないのかなと思っていたら、最後になって島唄を歌っていた。奴はそもそも三線なんか歌ったんだっけと、そういうことすら忘れている。由布島で何を喰おうかってことばっかり考えている訳よ。